痛風の症状や原因を解説!尿酸値との関係とは?
- リウマチ
痛風発作とは
突然足の指の関節などが赤く腫れ上がって痛み出して、
痛みは歩くのが困難になることが多いです。
「ペンチでつねられたような痛み」。
「キリで刺されたような痛み」。
等と訴える方が多いです。
多くは足の親指の付け根やくるぶしなどの関節に起こり、
始まって数日から2週間程度で自然に治ることが多いです。
治療しないと、半年~1年後にほとんどの人が再発します。
再発を繰り返すうちに、発作が起こる間隔が短くなり頻度が増えて、痛みや腫れが長引びくことが多いです。
痛風が何度も繰り返されるとコブのように腫れてきて、常に痛みや腫れが起こる状態になります。
何故起こるの?
血液中の「尿酸」が多いことで起きます。
尿酸というのはプリン体からできた老廃物です。
最終的に尿から排泄されます。
尿酸が増えすぎると、尿酸が塊となって関節などに付着して、溜まります。
尿酸の塊が剥がれ落ちると、免疫細胞がこれを異物とみなして攻撃します。
このときに痛風の激しい痛みや腫れが起こるのです。
足の親指の付け根やくるぶしが多いのは?
歩いたり運動したりすることで衝撃を受けやすく
関節にくっついてたまった塊が剥がれ落ちやすからです。
そのために痛風が起こりやすいのです。
健診で尿酸を見る
尿酸値が高くなって「要受診」などと判定された場合は、必ずかかりつけの内科を受診をしてください。
女性の場合は、男性に比べて尿酸値が低くても腎臓病が起こりやすいです。
尿酸値が高めの女性の場合は、定期的な健康診断で高血圧などほかの生活習慣病がないか調べたうえで、生活習慣病の見直しを行うことが必要です。
高い状態が続くと、痛風に加えて、腎臓病や心臓病、脳卒中など、さらに深刻な命にもかかわる病気につながってくることがあります。
痛風からさらなる大病へ
尿酸が増え過ぎますと、狭心症、心筋梗塞、脳卒中、腎臓病など命にかかわる病気になる場合がある。
血液中に尿酸の塊ができ、尿酸が血管の壁の中に入り込むと、血管の炎症の原因とな
ります。免疫細胞が異物とみなして攻撃するからです。
痛風と腎臓
尿の中に溶けきれなくなった尿酸が塊となります。
数年以上かけて腎臓にもたまって石を作ります。
結石ができると、腎臓から膀胱につながる尿管が塞がれます。
突然腰やおなかが痛くなって尿に血液が混じる尿路結石を引き起こす。
血清尿酸値が7.0mg/dLを超えていくと、5年以内に腎臓のはたらきが悪くなることが多いです。
腎臓に尿酸塊を作ると、腎臓の機能が低下し、場合によっては人工透析になってしまうこともあります。
尿酸値が高くない痛風
血液中よりも関節の中の尿酸値が高くなる人がまれにいます。
このような場合はたとえ尿酸値が正常範囲であっても薬物治療が必要です。
薬剤で尿酸値をより低い値にすることで、痛風が起こらなくなります。
女性ホルモンの1つであるエストロゲンは尿酸を尿へ排泄するはたらきがあります。
女性は閉経を迎えると女性ホルモンの分泌が減るので、尿酸値が上昇します。
成人女性のおよそ5%に、尿酸値が高い状態が続く「高尿酸血症」があるといわれています。
女性は男性に比べて、尿酸値が低くても、痛風だけではなく腎臓病が起こりやすいことが分かっています。
痛風の治療
薬は長期間続けるのが基本です。
尿酸値が下がって通院や薬を中断すると、再び尿酸値が高くなり腎臓病を発症しまうことも多いです。
薬や適度な運動を続けることで、尿酸値が低い状態を数年間維持できれば、内服薬の減量、中止も可能です。
発作が起きた場合は
氷を入れたポリ袋や保冷剤を使って痛みがある場所を冷やす、
冷やすときには、痛いところを少し高い位置で安静に保つ、などが有効です。
甘いものやアルコールを取り過ぎないようにし、暴飲暴食は避け、軽い運動、肥満の解消に努めましょう。
プリン体
プリン体が多いものを取り過ぎないことは、とても大切です。
肉や魚の内臓や、たらこ・いくら・白子など魚卵、レバー、アンコウの肝など、またカツオ、マイワシ、エビ、煮干し、
甘い食べ物や甘い飲み物に注意してください。
果糖の摂り過ぎ
果糖には尿酸値を上げる作用があります。
甘い食べ物や甘い飲み物ジュースや清涼飲料水、には果糖が多く含まれています。
尿酸値が高い人は、甘い食べ物や甘い飲み物は控えてください。
果物は果糖が含みますが、尿酸値を下げるはたらきがあるビタミンCや、プリン体が腸から吸収されるのを妨げる食物繊維も含まれているので、食べ過ぎなければ問題はありません。
アルコールを取り過ぎも尿酸を上げます。
アルコール自体に、尿酸を増やしてしまうはたらきがあります。
飲酒量に比例して尿酸値は高くなります。
ビール以外も尿酸は高くなります。
ビール:500ml
焼酎(25度):90ml
日本酒:180ml
ワイン:180ml
ウィスキー、ブランデー(40度):60ml
が適量でしょう。
お薦めの食材
尿が中性かアルカリ性に近いと尿酸が溶けやすく排泄されやすくなります。
ひじき・わかめ・昆布などの海藻類、さつまいも・ニンジンなどの野菜類、豆腐や納豆などの大豆類などがお勧めです。
乳製品全般に尿酸の排せつを促すはたらきがあります。
1日2L以上の水やお茶を取るように心がけましょう。
「蒸す」、「ゆでる」、 「煮る」の調理法では、プリン体が汁に流れ出るので良いです。
プリン体は20%
尿酸のうち、食品のプリン体に由来するものは20%ほど。
意外に少ないです。
尿酸値を上げる原因はほかにもあります。
「肥満」「激しい運動」「薬」「アルコール」などです。
激しい運動
激しい運動をすると、筋肉の中で尿酸のもとを多量に発生します。
激しい運動は、尿酸が尿から排泄されるのを邪魔する作用があります。
息が上がってぜいぜい言うような運動は良くありません。
短距離走やフルマラソン、ベンチプレスを使った激しい運動、筋肉トレーニングなど、いわゆる「無酸素運動」は好ましくありません。
ウォーキングや軽いジョギングなど、ゆったりとした呼吸で体内に酸素を取り込みながら行う「有酸素運動」をするとよいでしょう。
軽く汗ばむ程度に抑えると効果的。
ストレス
ストレスが多いと尿酸値が非常に上がりやすいです。
腎臓のはたらきにも影響して尿酸がうまく排泄されなくなります。
薬
高血圧の治療薬として使われる利尿薬は、尿酸が尿から排泄されるのを妨げます。
アスピリン系の薬は、尿酸値を上昇さます。
痛風発作を起こした方、尿酸が9.0以上の方は内服治療を早めに開始することが望ましいです。
尿酸は6.0以下の維持することが肝要です。
薬や適度な運動を続けることで、尿酸値が低い状態を数年間維持できれば、内服薬の減量、中止も可能です。
甘いものやアルコールを取り過ぎないようにし、暴飲暴食は避け、軽い運動、肥満の解消に努めましょう。