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知っておきたい!2025年8月公開!高血圧ガイドラインの衝撃的な変更点

知っておきたい!2025年8月公開!高血圧ガイドラインの衝撃的な変更点

知っておきたい!2025年8月公開!高血圧ガイドラインの衝撃的な変更点

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上田診療所 院長 上田

皆さん、こんにちは!上田診療所 院長の上田です。

健康な生活を送るイメージ

健康診断で「血圧が高いですね」と言われたり、日頃から血圧を気にされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は、2025年8月に、皆さんの健康を守るための、新しい高血圧ガイドラインが公開されたんです。

血圧は自覚症状がないため、つい放置してしまいがちですが、知らない間に健康を蝕む「サイレントキラー」です。だからこそ、最新の指針を知り、正しく向き合うことが大切なのです。

今日は、その重要なポイントを、みなさんに分かりやすく、楽しくお伝えしたいと思います!

新ガイドラインの大きな変更点!あなたの血圧目標は変わったかも?

今回のガイドラインの最も大きな変更点は、多くの方の「血圧の目標値」が、より厳しくなったことです。

これまでは「140/90mmHg未満」を目指すことが多かったのですが、最新の研究結果から、「130/80mmHg未満」に下げることで、将来の脳卒中や心臓病のリスクをさらに減らせることが分かったため、多くの患者さんで新しい目標値が推奨されるようになりました。

この新しい目標値は、世界中で行われた大規模な臨床研究の結果に基づいています。血圧を適切にコントロールすることで、脳卒中や心筋梗塞といった「心血管イベント」を未然に防ぎ、皆さんの人生をより長く、健康に保つことができるのです。

75歳以上の方は、特に大切!

ただし、この目標値がすべての方に当てはまるわけではありません。

特に75歳以上のご高齢の方については、ご自身の体力や活動能力(介護が必要か、フレイルではないかなど)に応じて、主治医と相談しながら目標値を決めることが非常に重要だと強調されています。

元気で活動的な方は130/80mmHgを目指しますが、活動能力が低下している場合や、ふらつきなどの副作用が懸念される場合は、無理に下げすぎないよう、140/90mmHg、あるいはそれ以上に目標値を設定することもあります。

血圧を下げすぎると、めまいや転倒の原因になるリスクも高まります。主治医とよく相談し、ご自身の体とライフスタイルに合った、安全で無理のない目標値を見つけることが大切です。

なお、高血圧の「診断基準」自体は、従来通り140/90mmHg以上で変更はありません。アメリカでは130/80mmHg以上が高血圧と診断されますが、日本ではこれまでと同様の基準が維持されています。

なぜ血圧を甘く見てはいけないの?

ガイドラインでは、高血圧に関する重要な事実が「10のファクト」としてまとめられています。

高血圧は自覚症状がほとんどないため、「サイレントキラー」と呼ばれ、知らない間に脳卒中、心臓病、腎臓病、さらには認知症のリスクを高めます。

高血圧によって血管が硬くなったり、傷ついたりする「動脈硬化」が進行し、それが様々な病気を引き起こすのです。

心臓と血管のイラスト

日本では年間約17万人もの方が高血圧に関連する病気で亡くなっており、日本の血圧コントロール状況は、残念ながら主要経済国の中でも低いレベルにあります。

しかし、血圧をわずか10mmHg下げるだけでも、多くの命を救える可能性があると言われています。これは、高血圧がどれだけ身近で重大な問題であり、また、どれだけ治療の効果が期待できるかを示しています。

いますぐ始められる!生活習慣改善のヒント

🧂

塩分を減らす!

1日の目標は6g未満です。外食や加工食品にはたくさんの塩分が含まれているため、注意が必要です。塩分の代わりに、だしや香辛料、ハーブなどを上手に使うと、風味を損なわずに美味しく減塩できます。

🥦

野菜・果物を摂る!

野菜や果物に含まれるカリウムは、体内の余分な塩分を排出するのを助けてくれます。特にバナナやほうれん草、海藻類はカリウムが豊富です。

🏃‍♂️

体を動かす!

ウォーキングなどの有酸素運動だけでなく、筋力トレーニングも血圧を下げる効果があることが分かってきました。無理のない範囲で、毎日続けられる運動を見つけましょう。

🚭

禁煙!

タバコは血管を収縮させ、血圧を上げる大きな原因です。加熱式タバコも同様です。ご自身の健康のため、そして将来の健康のために、禁煙は必須です。

⚖️

体重管理!

適正な体重を維持することは、血圧管理に不可欠です。肥満になると、血圧を上げるホルモンが分泌されやすくなるため、体重を減らすだけで血圧が下がることも少なくありません。

健康的な食生活と運動のイメージ

その他、睡眠不足やストレスも血圧を上げる原因になります。質の良い睡眠をとり、自分なりのストレス解消法を見つけることもとても重要です。

また、毎日同じ時間に家庭で血圧を測り、記録することも非常に大切です。病院で測る血圧だけでなく、日々の正確な血圧の状態を把握することで、より効果的な治療につなげることができます。

お薬の力も上手に借りましょう

医師と患者が相談しているイメージ

生活習慣の改善だけでは目標値に達しない場合、お薬の助けも必要になります。

今回のガイドラインでは、最初に使うお薬の種類がより明確になりました。

また、血圧が非常に高い方や、糖尿病などの合併症があるリスクの高い方では、最初から2種類以上のお薬を併用することも勧められています。

これは、複数の薬を少量ずつ使うことで、それぞれの薬の相乗効果を高め、副作用を抑えながら確実に血圧を下げるためです。

さらに、新しいお薬「ARNI(アーニー)」にも注目が集まっています。

このお薬は、もともと心不全の治療薬として世界中で広く使われていましたが、日本では高血圧治療にも使えるようになりました。

体の中で血圧を下げる働きを持つホルモンを増やし、逆に血圧を上げるシステムを抑えるという、これまでにない新しい作用機序を持っています。

心臓への負担を軽くする効果も期待されており、心不全の予防につながる可能性も検討されています。

最後に、みなさんへ

高血圧の治療は、すぐに結果が出るものではありません。しかし、これはまるで「健康な未来への投資」です。

今、適切なケアをすることで、将来のリスクを減らし、長く充実した人生を送るための基盤を築くことができます。

私も診察の際には、「今頑張ることで、将来、趣味のゴルフや旅行、同窓会に元気な体で参加できるよう、一緒に予防していきましょう」とお話ししています。

健康な体は、何ものにも代えがたい財産です。

楽しそうに会話する高齢者のイメージ

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